セミナー「あなたもきっとにじゅうまる 地球と生命の20の約束を守ろう!」開催しました。
保全研究部の道家です。
2010年愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約COP10で愛知ターゲットが採択されました。その目標達成にむけて、日本自然保護協会が事務局を務める国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)では「にじゅうまるプロジェクト」を展開しています。
その一環として、現在、丸の内さえずり館で、にじゅうまるプロジェクト「地球と生命の20の約束」の展示をしています(5月8日から6月27日まで)。
環境の日の6月5日には、さえずり館の特別セミナー「あなたもきっとにじゅうまる 地球と生命の20の約束を守ろう!」を開催しました。
愛知ターゲット達成を目指すという大志を抱きながら展開する「にじゅうまるプロジェクト」とはどんな取り組みなのか、どんなグループが関わっているのかを詳しく紹介するセミナーです。
まずは、IUCN-J事務局を務める国際担当の道家から「にじゅうまるプロジェクト」について報告をしました。
次に保護プロジェクト部の志村から、愛知目標10「サンゴ礁など、脆弱な生態系を守ろう」に向けてNACS-Jが取り組む沖縄県の泡瀬・辺野古でのサンゴ礁保全事業についてお話をしました。愛知目標10は、2020年までの目標を掲げた愛知目標の中で、2015年を目標年に掲げている数少ない項目のうちの一つ。それほど緊急な対応が必要とされています。日本のサンゴ礁は世界的にも重要でありながら危機に瀕していること、辺野古サンゴ礁はその中でも大浦湾という深い湾とひとまとまりにあることで多様な環境がありジュゴンをはじめとする多くの生き物がくらしている場になっていること、そこに埋め立ての計画が進んでいることなどをご紹介して、意見提出のご協力をお願いしました。
ラムサールネットワーク日本の安藤よしのさんからは、愛知目標を「水田」の行動に置き換えた「田んぼの生物多様性の向上10年プロジェクト行動計画と水田目標」の取り組みについてご紹介いただきました。
会場からは、「環境アセスメントをしているのに環境破壊が続くのはおかしい」とか、「持続可能な地域づくりとかを意識しながら、農業に従事したいと思っている。今日は、そのヒントになった」といった意見などが出て、活発なディスカッションが行われました。
現在、さえずり館には、近く告示縦覧がされるという埋め立て申請への意見書の、特別ポストも置かせていただいています。(参考ページ 「辺野古サンゴ礁を守るため意見を送ろう!」)