泡瀬干潟の護岸工事が再開されてしまいました。
保護プロジェクト部の安部です。
泡瀬干潟に関する残念なニュースが入ってきています。
護岸の陸上部分について今月8日から工事が再開されました。
3月でいったん工事を終了し、4~7月はトカゲハゼの産卵への配慮のため工事を中止するということになっていたのですが、もう護岸がしっかりした構造になってきたことから、海に手を入れずに進められる工事も出てきました。
▲トカゲハゼ 沖縄名:トントンミー(国内では沖縄本島中城湾と一部の干潟にのみ生息しているハゼの仲間。泥質の干潟に生息孔を掘って生活し、干潮時は泥の上を移動する半陸生性です。もともと生息地が限定されており個体数が少ない上、開発が進みすみ場所が減り、絶滅が危惧されています。 撮影:小橋川共男)
詳細は下記リンク先をご覧ください。
○泡瀬埋め立て 陸上で工事再開
しかしながらまだまだ美しい自然は残っており、地元の人たちはまだまだ戦っています。
泡瀬干潟を守る連絡会(http://saveawasehigata.ti-da.net/)は訴訟を起こし、干潟を一望できる泡瀬干潟博物館カフェ『ウミエラ館』(http://umierakan.ti-da.net/)は展示やイベントを通して問題の大きさを広く伝えています。
ウミエラ館についてはは最近、沖縄のフリーペーパー「週刊レキオ」に掲載されました。店内の様子やメニューなども掲載されています。
○琉球新報のフリーペーパー「週刊レキオ」2013年05月09日号
そのウミエラ館では5月26日の大潮の日に干潟を歩いてウミエラを見に行くツアーを行います。沖縄の方、沖縄に行かれる方はぜひご参加ください。
詳細は↓
○♪教科書に書いてある事だけじゃわからない♪ 泡瀬干潟探検&妖精ウミエラ見学ツアー
▲ウミエラ(撮影:小橋川共男)
昨年度の工事で、ウミエラがすんでいる場所の大部分が黄色い汚濁防止膜に囲まれ、清楚な白砂もろともグローブで浚渫されてしまいました。
そのウミエラたちを見に行くツアーです。行く途中でミナミコメツキガニの群れにも会えることでしょう。
絶滅危惧種が生息していても今の日本で公共工事を止めるのは難しいです。ウミエラを含む全ての干潟の生き物たちが保全されるよう工事を止める方法がないものかと、NACS-Jでは日々考えています。
▲ミナミコメツキガニ (撮影:小橋川共男)