絞り込み検索

nacsj

生物多様性の日記念市民シンポジウムに参加してきました。

2013.05.27
活動報告
icon_shimura.jpg   保護プロジェクト部・志村です。
昨日5月26日、「生物多様性の日 記念 市民シンポジウム ~愛知ターゲットが導く、近未来社会への挑戦~」で、NACS-Jも登壇させていただきました。
国連生物多様性の10年市民ネットワークによる主催のこのシンポは、愛知で決まった生物多様性のための目標”愛知ターゲット”がテーマでした。
NACS-Jからは、現場から見えてくる課題として「沖縄のサンゴ礁を守る~辺野古~」を保護プロジェクト部の志村から、「にじゅうまるプロジェクト」の現状と今後の展開を、保全研究部の道家からお話させていただきました。
2020年までの目標を定めた愛知ターゲットの中で、じつは、3つだけ巻き上げスケジュールを設定している項目があります。
その一つが、目標10「サンゴなど特に弱い生態系を守ろう」です。
名古屋で開催された会議では、気候変動で沈む危機にある小さな島々の国が、「2020年では間に合わない!」と訴えて目標年を2015年とすることが合意されました。
サンゴがあり、それが危機にあるのは日本も同じ。面積では負けますが、種類数ではグレートバリアリーフよりも多様性に富んでおり、日本が日本のサンゴ礁生態系を守ることは国際社会に対する重要な責務なのです。
その日本のサンゴ礁生態系の危機の原因の一つが、米軍基地移転のための埋め立てです。辺野古サンゴ礁の自然の特徴・価値などをご紹介し、公有水面埋立への意見提出のご協力をお願いしました。
催しが終わってからも、こんなことはできないか、こういう人に働きかけては、など、たくさんのアイディアと応援をいただき、たいへん心強く思いました。
みなさん、ありがとうございました!
さて、シンポジウムですが、基調講演では、横浜国立大学大学院環境情報研究院・及川敬貴准教授が、法的拘束力という観点から見ると愛知ターゲットは弱いけれど、政策を考えるときの重要な指針であり、政策的には他の法制度とリンクしてパワーアップする等々の意義があることをわかりやすく紹介してくださいました。
現場の取り組みとしては、復興と生物多様性として、宮城県の松島に近い浦戸諸島で活動されている浦戸グリーン復興プロジェクトが紹介されました。地域の方々の暖かいむすびつきや、大きな大きなシジミなど、生態系サービスを大切にして復興を目指そうと取り組みが始まったそうです。
ほかにも、「生物多様性保全を損ねる、インセンティブを変える」と題して、愛知ターゲット3の有害な補助金を見直すためにCOP11で、各国政府に現状を調べる”宿題”が出されていることや、これまでの国際会議での市民団体の活動紹介など盛りだくさんな半日でした。
「にじゅうまるプロジェクト」を紹介した道家からは、前回は「絶滅の危機を回避する」が目標だったが達成できなかった。絶滅から回避するのは生物たち、人間ができるのはそのための「行動」。ということで愛知ターゲットには「行動する」が入った経緯などが紹介されました。
いま、大事なのは、一人ひとりが行動を起こすこと。辺野古の意見書もそのひとつ。あなたのアクション、お待ちしています。
seibutsutayouseinohisimpo.JPG
▲愛知ターゲット3の取り組みを紹介する野生生物保全論研究会 鈴木希理恵 理事。
愛知ターゲット10「サンゴ礁など弱い生態系をまもる」ための行動としてご紹介した、辺野古サンゴ礁埋め立てへの意見書提出については、NACS-Jのwebサイトでもご紹介しています。
https://www.nacsj.or.jp/katsudo/henoko/2013/04/post-62.html

前のページに戻る

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する