今年度より新たな体制で里地調査がはじまります!
こんにちは、保全研究部の後藤ななです。
モニタリングサイト1000(以下、モニ1000)は、自然の変化の早期発見と原因の把握と悪化の抑制のための環境省のプロジェクトです。生態系の変化をいち早く捉えるためには、同じ場所で長期間にわたる調査が必要です。そのため、モニ1000では全国に1000ヵ所の調査サイトで100年間の調査を実施します。
モニ1000は生態系タイプごとに区分けされており、「里地」もその生態系タイプのひとつです。里地里山は、古くから人と深い関わりをもった自然環境で、日本では国土の約半分を占めているともいわれています。またそのほとんどが私有地です。そのため、里地里山は重要な自然環境でありながら専門家や行政の力だけでは全国を網羅してモニタリングをしていくことは困難な場所です。
そこでNACS-Jは、独自事業として市民団体の皆さんと一緒に全国で集計・比較ができるように、そして誰でも参加できるような調査手法の開発をしてきました。そして2005年からはモニ1000里地調査として全国の市民団体に呼びかけスタートしました。こうした地域の自然を真摯にみつめる「市民」の皆さんをつなぐことで、初めて全国規模のモニタリングが実現したのです。
モニ1000里地調査は全国約200ヵ所で調査を開始して丸5年がたち、調査体制の見直しとともにこの春より新たな調査サイトが48ヵ所加わりました。これから全国調査10年にむけて174ヵ所の一般サイト、18ヵ所のコアサイトののべ192ヵ所で動いていきます(右図 ※画像をクリックすると大きく表示されます)。
■環境省 モニタリングサイト1000 おしらせ
「モニタリングサイト1000(里地調査)における第3期一般サイト正式登録について」
今年は、そうした新規調査サイトの調査員の方にむけたモニ1000調査講習会も全国で開催します。まだまだ検討中のものが多いのですが、準備でき次第皆さまにお知らせします!