「野生生物と放射能汚染問題」のセミナーに行って来ました。
広報編集部の田口です。
3月3日に「野生生物と放射能汚染問題」がテーマのセミナーに行って来ました。(「野生生物と社会」学会行政研究部会・NPO地域自然情報ネットワーク地域自然情報研究会共催)
野生動物の放射能汚染は、個体差が大きいものの、シカよりイノシシの汚染が深刻という話が出ていました。
外国では習慣的には食べないトナカイの放射性物質の基準値を高めに設定しているところがあるそうで、日本でもシカやイノシシに関しては、現在の100ベクレル/kgの基準値を上げることを考えてはどうかという意見が出ましたが、逆により不安に感じて買い控える人が増えるのではないか、などの意見も出ていました。
狩猟者約2万人へのアンケートによる原発事故の放射性物質汚染に対する意識調査の結果が発表されていました。結果は想像範囲内のものでしたが、きちんと実際の声をまとめて数値化しているのはすごいことだと思いました。
やはり、東日本では汚染を懸念する狩猟者は多く、もともと減少し続ける狩猟者数をさらに減らす要因となっています。特に身近に猟場がなく、獣害もない首都圏に住む狩猟者が、猟をやめてしまう傾向が強いようです。
また、「あとどれくらい狩猟を続けるつもりか」という質問から、10年後には75%の人が辞めている可能性が高いことが分かったそうです。
狩猟者問題は深刻ですが、発表者が30代の若い方だったので、そこだけ少し希望がもてました。