小笠原諸島の兄島に、グリーンアノールが侵入したという事実が環境省や東京都から発表されました。
保護プロジェクト部 辻村です。
小笠原諸島の兄島に、グリーンアノールが侵入したという事実が環境省や東京都から発表されました。この兄島は観光利用されている場所ではないですが、乾性低木林の広がる小笠原の中でも最も貴重な森林の一つで、自然再生事業や外来種駆除事業が進められています。
こうした作業ではかなり慎重に、生き物を侵入させないための作業をあわせて実施しています。作業に当たっている方々の努力は相当なものです。しかしながら、人や生き物が移動することは、こうした新たな侵入のリスクはゼロにはできません。
今後の対策は行政や研究者の方々が全力でなされるでしょうから、いずれ駆除はできると思います。しかし、我々一人ひとりは、常に移動する際こうしたリスクを伴っていることを認識しなければいけません。
このことは、小笠原だけの問題ではないのです。自然域に立ち入る時、常にリスクを意識することが、立ち入る全ての人に求められるべきことだと思います。