2月3日、東京の清澄庭園にて、特別セミナー「東北沿岸の自然は今」と、第12回沼田眞賞の授賞式・記念講演会を開催しました。

午前に行った特別セミナーは東日本大震災後の復興事業を地域の暮らしや自然環境の面から考えるという内容で、開始早々に席が埋まるほどの盛況でした。

NACS-Jの調査報告に続き、北海道大学の宮内泰介教授からは石巻市における自然と暮らしの緊密なつながりについて、NPO法人「森は海の恋人」副理事長の畠山信さんからは住民の暮らしを無視した巨大な防潮堤が進められようとしていることについてお話しいただきました。現場のいら立ちが胸に迫る、復興事業に対する問題意識が心に強く残るお話でした。

なお会場では㈱ニコンにご協力いただき、東北の海岸で撮られた植物の写真を展示しました。

午後の沼田眞賞授賞式は、谷口弘一さん（國學院大學栃木短期大学講師）が残念ながら体調不良で欠席されましたが、平吹喜彦さん（東北学院大学教授）、上野登さん（てるはの森の会会長）、野田三千代さん（海藻おしば協会会長）、NPO法人 天覧山・多峯主山の自然を守る会の、3個人1団体に賞を授与し、記念講演を行いました。それぞれの活動のきっかけや苦労話、今後の活動の目標や思いなど聞くことができました（受賞者の講演要旨は、こちらを参照）。

受賞者の皆さまには今後より一層のご活躍を期待しています。

（管理部・田村尚久）