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沖縄・泡瀬干潟のサンゴ調査を行いました。

2012.10.31
活動報告

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icon_abe.jpg保護プロジェクト部の安部です。
10月27日(土)に沖縄県の泡瀬干潟のサンゴ調査を行いました。1年に最低1度は行う定点調査です。今年は1月にも実施しています。
→写真:調査隊出発
 

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この日の調査は6名の調査員で行いました。調査地点に向かう途中、工事現場の横を通りましたが、土曜日にも関わらずクレーンが動き、事業者側の調査も行われており、また広く汚濁防止膜がはられていました。
←写真:土曜日にも関わらず進められている工事
 

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全体として目視のサンゴ被度は40%前後と思われ、これは前回とほぼ同じ程度です。沖縄島周辺のサンゴの被度が約10%程度(サンゴ礁資源情報整備事業の報告書より)ですので、沖縄島周辺では被度の高い、優先して保全されるべき場所であると言えます。
→写真:ヒメマツミドリイシ群集の様子。死んだサンゴと生きたサンゴが混在しています。
 

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今回の調査のデータとして反映されるほどの規模ではありませんでしたが、枝の途中のみの色が白くなっているヒメマツミドリイシが海域に点在していることが記録されました。水温の変化ならば枝の先端から被害が出ます。枝の途中のみ被害にあうという場合は通常はオニヒトデや巻貝といった食害生物による被害である可能性が高いのですが、今回は調査域にそれら食害生物の姿は見当たりませんでした。
←写真:枝の真ん中のみが白くなっているヒメマツミドリイシ

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また前回よりもクロソラスズメダイの巣が多くみられました。これらの現象からこのサンゴ群集のストレス耐性が弱くなり、健康度が落ち、環境が変化してているのではないかということが示唆されます。
→写真:調査の様子。
魚類担当の有光綾子さん。
 

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泡瀬干潟は昨年10月より埋め立て工事が再開されました。今年4-7月まではトカゲハゼの産卵期に配慮する目的で工事が中止されていましたが、8月より事業者は工事を再開しました。この2ヶ月間は道路の補修等を行っていましたが、10月中旬には浚渫を行う船が現れ、汚濁防止膜も整えられ、今にも護岸内への土砂投入が再開されたり、マリーナを建設するための浚渫も開始されそうです。
→写真:死んだ貝類が目立ちます。
 

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マリーナを作るための浚渫工事海域には今年4月に泡瀬干潟を守る連絡会の手で発見された絶滅危惧Ⅱ類のフジイロハマグリと、通常浅い海域では見られないソフトコーラルの仲間であるウミエラが生息しています。市民側は事業者による調査を要望したのですが、「調査による撹乱で生息環境に及ぼす影響が考えられるため行わない」(中城湾港泡瀬地区環境監視委員会第1回 委員会資料より )、つまり調査は行わず浚渫を行う、という回答が返って来ました。信じられない詭弁です。浚渫より環境に悪影響を与える調査とはいったい何を指しているのでしょうか。
↑写真:ウミエラ(小橋川共男さん撮影)
 

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→写真:汚濁防止膜固定機具により押しつぶされる生き物たち(屋良朝敏さん撮影)
詭弁に詭弁を重ね、豊かな干潟の埋め立てが進められようとしています。
これに対し市民が訴訟を起こしています。裁判官が29日に現地視察をした様子が報道されていました。NACS-Jも裁判用の書類作成に協力しました。裁判の行方を見守っています。
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沖縄タイムス●裁判官、泡瀬干潟を視察 公金差し止め訴訟
  http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-10-30_40848  

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