北海道の保護林拡大。5地域で「森林生物 遺伝資源保存林」の検討が始まりました。
林野庁北海道森林管理局は、局単位で設定できることになった森林生物遺伝資源保存林を新たに設定するための検討委員会を組織しました。
NACS-Jも委員となり、範囲決定の論議に参加します。
第一回の検討会は6月13日札幌で開かれ、保存林の範囲を決める地域は5カ所が選ばれています。
これは2010年度に「大雪山森林生態系保護地域」、「日高山脈森林生態系保護地域」、「大雪・日高緑の回廊」を拡大して一体的に設定し直し、国内最大の森林保護区をつくったのですが(参照記事はこちら)、その際、生物多様性のポテンシャル(潜在能力)が高いにもかかわらず生態系保護地域の基準に該当させられなかったために含めることができなかった場所を、別の保護林に設定すべきと指摘した地域です。
具体的な地域は、概ね図の①から⑤の範囲で、森の利用制度との重なりを再整理すべきところや、特殊な地形地質の場所、日高山脈東側の河川と森とを一体的に保全しなくてはならない場所が含まれています。
昨年1年間は現場の調査も行われたので、その結果を踏まえて秋までに設定案をつくることを目標に、具体的な設定範囲の提案を始めます。
北海道の会員の皆様、自然に関する情報提供をお願いいたします。
(横山隆一/常勤理事)