原っぱを活かしたまちづくりを考えるシンポジウムを開催しました!
保全研究部の高川です。
6月2日に千葉県印西市にてシンポジウム「いのちを育む印西の原っぱ」を開催しました。
茅葺や燃料として利用されなくなった原っぱが過去半世紀で全国から姿を消す中、印西市にはニュータウン開発予定地などに点々と貴重な原っぱが残っています。
当日は周辺市町村から160名ものご参加があり、お二人の講師から原っぱの重要性についての講演をいただきました。
宮崎大学の西脇亜也先生からは、最新の知見も交えて全国の草地の現状や最近注目されている草地の機能、阿蘇での草地保全の取り組みをご紹介いただきました。
東京大学の宮下直先生からは日本の有史以降続く人と草地との関係や、ジャノメチョウやカヤネズミを実例として「原っぱをネットワークで守る」ことの大切さを解説いただきました。
また印西市で原っぱの保全に取り組む2団体から事例紹介があり、市からの理解も得られ保全が進む「谷田武西の原っぱと森の会」の取り組みと、ニュータウン開発予定地に全国的にも重要な原っぱがあることをつきとめて保全運動を進めている「亀成川を愛する会」の取り組みを紹介いただきました。
改めて原っぱの重要性とそれを活かしたまちづくりの必要性を参加者全員で考える、またとない機会となりました。