大浦湾では市民団体と漁協が力を合わせて海を守っています。
引き続き、保護プロジェクト部の安部です。
まもなく会員の皆さまのお手元に届く会報『自然保護』7・8月号が到着すると思います。
その1つの試み、大浦湾へのシャコガイの放流(移植)が、少しずつ具体的になってきています。
NACS-Jは生きものの移植や放流活動の全てに賛成するわけではなく、むしろ多くのそういった活動には懸念する事項が多いと考えていますが、大浦湾海域の貝類の放流(移植)においては、「5年前までは多くのヒメシャコガイが生息していた場所があることが明らかであること」と、「汀間漁協とじゅごんの里が責任を持って移植したシャコガイを見守り、最終的には回収する」との条件のもと、相談に乗っています。
6月22日は、沖縄県栽培漁業センターの岩井氏が、久志小中一貫学校「緑風学園」の子どもたち22名にヒメジャコガイの放流作業を教える様子を見学しました。
汀間漁協の海人たちも、子どもたちの安全管理とヒメジャコガイの放流方法の勉強を兼ねて、一緒に見学していました。
その後、汀間漁協に戻り、漁協の人たちとジュゴンの里と会議を行いました。
汀間漁協でもシャコガイの放流を考えているのですが、最近は密猟者も多いそうで、2時間以上の議論をしても、シャコガイの放流先や役割分担等についてなかなか意見が一致せず、また来週集まって相談しよう、とこの日は解散しました。
夏までには、放流を実現したいという熱い想いで検討が進んでいます。
【ヒメシャコガイ放流の様子】
←岩井さんがシャコガイを入れるための穴をドリルで掘っています。
←穴を海水で洗います。
←網でふたをして、ホチキスで止めます。
この状態で2週間ほどおくと、貝が基盤に定着するので、網を外すことができます。
5-6年後に殻長8cmほどの親貝になります。