沖縄辺野古アセス「有識者研究会」、このまま密室での開催が続くのでは、科学的にも社会的にも信用に値しない。
4月27日に防衛省で第1回会合が行われた
辺野古アセス評価書の有識者研究会についてのコメント
2012年4月27日
公益財団法人 日本自然保護協会
保護プロジェクト部 部長 志村智子
本日4月27日、第1回の「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書の補正」のための有識者研究会が行われた。
有識者研究会のメンバー全員の氏名と所属、第一回が開催されることは、ようやく前夜(4/26)防衛省から公表された。
しかし、研究会の位置づけや進め方のスキーム、各専門分野などは明確にされていない。
また、市民やマスコミの傍聴も許されず、議事録も作成されない。
公開の場で審査し住民意見を募り、「環境保全は不可能」という意見にたどり着いた沖縄県に対して、真摯に応えようとする姿勢が見られない。
本件には多くの問題が指摘され沖縄県民だけでなく全国の注目が集まっている。それだけに、最終手続きに関与する研究会の役割と責任は大きい。
このまま密室での開催が続くのでは、防衛省にとっての研究会は既成事実づくりのようなもので、科学的にも社会的にも信用に値しない。「環境保全は不可能」とされた烙印を覆すことはできないであろう。
以上
♦ご参考:
日本自然保護協会は、有識者研究会について
防衛大臣に公開の場で行うことなどの要望を4月20日に提出している。
防衛大臣に普天間基地移設計画の環境影響評価書の補正への助言をする「有識者研究会」のあり方に対する要望書を提出
※防衛省報道資料
普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会の開催について
(有識者リスト)