ホットな沖縄「辺野古の海」の最新調査の結果がまとまりました。
米軍キャンプシュワブ前に広がる「辺野古の海」で、NACS-Jは2002年からジュゴンの食草である海草類の被度調査(ジャングサウォッチ)を市民参加で行ってきました。
アセス手続きが進められることを見込み、2011年12月9~10日に延べ19名の市民ボランティアをとともに海草藻場調査と葉上性貝類調査を実施しました。
今回の調査で明らかになったことは、
- 調査ラインごとの種組成がサンゴ礁のリーフの環境に応じて特徴があることが、今回の調査でも確認できた。
- 台風による攪乱によるダメージはあまり見られず、受けても回復力が高い可能性がある。
- 10年間にわたる調査結果から、辺野古の海草藻場は広い範囲にわたって安定的であることが特徴である。
- 周辺海域の生態系にとっても、攪乱後に回復するための「ストック」としての役割を持ち、潜在的な価値の非常に高いエリアであること。
- 海草類の葉の上を生活の場として利用する葉上性貝類調査では、希少種とされるクサイロカノコ、キンランカノコが2010年調査に引き続き確認された。
などです。調査レポートの全文は以下のPDFファイルをご覧ください。
「2011年 沖縄・辺野古の海 海草藻場モニタリング調査レポート」(PDF/998KB)
※この活動は、全国から寄せられた寄付金・アメリカの慈善事業団体「Give2Asia」の資金をもとに実施しました。
▲図:辺野古海域における普天間基地移設予定地と海草類の被度
(2011年12月10日調査 ×印は未調査地点)
▲photo:Toshiki IWAMOTO