赤谷の自然林復元実験を始め、 100年調査会を実施しました。
AKAYAプロジェクトでは、生物多様性復元のため、スギ人工林から本来あるべき自然林に復元することを目指した大規模な伐採実験を2011年から開始しました。
自然の回復力を生かした生態系復元の方法を確立するために、さまざまな伐採方法(伐採面積の変更、広葉樹の伐採の有無など)を用いた実験を行い、どの方法が生態系復元に有効かを検証するため、植物・哺乳類・鳥類・昆虫を指標としたモニタリング調査を行っています。
伐採後に本来の生態系が復元するまでには、少なくとも数十年~数百年かかるため、このモニタリングも長期間継続し、検証する必要があります。
そこで、専門家だけでなく、地域住民やボランティアなどさまざな主体が参加する体制として、「赤谷自然林復元100年モニタリング調査会」を設けました。
7月には一般の方12名が参加し、専門家から植生の調査方法の基礎などを学びながら、伐採前の植生を調べました。
2012年夏にも再び調査を行います。参加者の募集は会報でお知らせしますので、皆さん、ご参加ください。
また、7月には、神奈川県の中高生の合宿の一環として、自然林の優占種であるブナとミズナラの芽生えの分布を調査しました。
芽生えは、母樹のすぐ近く数十m付近に偏って出てくることが明らかになりました。
今後も自然林が回復していく過程を、多くの方々と見守っていきます。
←7月16-17日に実施した100年調査会の様子。詳しい調査の様子は、赤谷の森 語ログ(https://www.nacsj.or.jp/akaya-blog/)の2011年8月30日のブログをご覧ください。