沿岸海域の保全を進めるため、行政への提言などを行う委員会を立ち上げました。
2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では海の保全が大きな議題として取り上げられ、国際的に海を守ろうという動きが高まっています。しかしながら、日本の沿岸では次々と公共工事が進み、保全されていないという現状もあります。
NACS-Jは、沿岸海域の保全を進めるために、沿岸海域問題の整理、保全に関する制度やしくみについて行政への提言、海域の保全のあり方を広く社会に伝える活動などを行う「沿岸保全管理検討会」を立ち上げました。
委員は、アマモ場の群集生態学を研究されている京都大学フィールド研究センターの向井宏氏に座長となっていただき、水産工学の専門家である清野聡子氏(九州大学)、ジャーナリストの井田徹治氏(共同通信社)、NACS‐J理事でサンゴ礁の地理学が専門の中井達郎(国士舘大学)、同じく理事で保全生態学が専門の吉田正人(筑波大学)の5人です。
NACS‐J職員からは、保護プロジェクト部の大野と安部が参加しています。
向井氏はフィリピンなど東南アジアの海の状況もよくご存じで、アマモ場に現れるジュゴンにも詳しく、また「海の生き物を守る会」という市民団体を運営されています。
清野氏は対馬や中津干潟、表浜などさまざまなフィールドに足を運び、多くの市民を巻き込んだ活動をされています。
井田氏は国内外の環境問題や生物多様性保全活動を長年取材されています。
3~4月には、委員の方々に「丸の内さえずり館」(東京)で沿岸海域の問題や保全のあり方についてお話いただくセミナーを開きます。詳細は>>こちら。