第11回 沼田眞賞授賞式・記念講演会を開催します。ネット中継・録画あり。
第11回沼田眞賞の授賞式・記念講演会を下記の通り開催します。
受賞の「長島の自然を守る会」は、上関原子力発電所計画地となっている瀬戸内海長島周辺の自然環境を生態調査に基づいて守っている団体です。
ここで調査をしている研究者や地元の方からもお話しを伺いながら、会が守ろうとしているのはどんなものか、その活動と今後について考えていきます。
どたなでも無料で参加できますので、ぜひお越しください。
●開催要項●
日時:2012年1月22日(日)13~17時(予定)
場所:清澄庭園大正記念館(東京都江東区清澄3-3-9 TEL:03-3641-5892)清澄白河駅徒歩5分
参加費:無料
申し込み:下記まで、お名前と電話番号、NACS-J会員か否かをお知らせください。
担当:管理部・田村
Eメール:tamura@nacsj.or.jp (※スパムメール対策のため、@を大文字にしています。小文字に修正してお送りください。)
TEL:03-3553-4101 FAX:03-3553-0139
●プログラム●
■開会・授与式 13時~
■受賞団体記念講演 13時30分~
「上関原発計画に向き合い、奇跡の海・長島の生物多様性の豊かさを守る」
高島美登里(長島の自然を守る会代表)
■記念講演 14時30分~
「長島・祝島の豊かさをひもとく」
①「瀬戸内海の原風景を今に残す長島と祝島」
加藤 真(京都大学教授・日本生態学会自然保護専門委員会)
②「カンムリウミスズメ・海鳥の調査からみえてきたこと(仮題)」
飯田知彦(鳥類・生態系研究者、九州大学農学博士)
■パネルディスカション 15時45分~
「奇跡の海・長島のこれまでと、これから」
話題提供:「祝島の暮らしと原発計画の反対運動」
山戸 孝(びわ農家、祝島市場運営)
上記講演者と長島の自然を守る会、科学者、調査者、住民との連携を軸にパネルディスカション
■閉会 17時
受賞団体「長島の自然を守る会」からのメッセージ
受賞の知らせを受け、長島の自然を守る会のメンバーは小躍りして喜びました。栄誉あるこの賞をいただけるのは、世界中の専門の研究者から”奇跡の海”と絶賛される上関の自然の素晴らしさが評価されたということだと思っています。また、研究者や地元の方々、日本中の自然を愛する市民・諸団体など会の活動を支えてくださった皆様の支援の賜物です。
1999年に長島の自然を守る会が発足して12年間、生物多様性のホット・スポットである上関周辺の生態系を明らかにし、貴重な自然を上関原発計画の工事による破壊から守るために活動してきました。残念ながら、陸の準備工事で照葉樹林を伐採されたり、海の埋め立て着工で少量の土石を投入されるなど、一部とはいえ自然環境の破壊を食い止められませんでした。しかし、福島第一原発事故という痛ましい犠牲の上で、上関原発計画は一時中止しています。
上関の貴重な自然は未来の子どもたちへの贈り物です。上関原発計画を1日も早く中止させることが求められています。長島の自然を守る会も自然を活かした町の活性化に寄与します。この賞の名に恥じぬよう、科学的な成果を蓄積すべくなお一層、精進してまいりますので、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。
“奇跡の海”上関の自然
自然海岸が75%を占める上関海域には、IUCN絶滅危惧種で国の天然記念物のカンムリウミスズメをはじめ、さまざまな希少な生きものが暮らしている。
↓左:日本海特産種で瀬戸内海では希少な海藻のスギモク群落(写真:長島の自然を守る会)。
右:世界で1個体しか確認されていないナガシマツボ(殻径3.2㎜)(写真:日本生態学会上関アフターケア委員会)