11月7日から生物多様性条約第15回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA-15)に出席しています。(モントリオールより)
モントリオールより、保全研究部の道家です。
これから何回かに分けて生物多様性条約第15回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA-15)の報告をします。
11月7日、COP11までに2回ある内の1回目のSBSTTA-15が始まりました。会合の全体会議は朝10時からですが、NGOを始め、多くの参加者は各地域・セクターごとの会合に参加をするために、朝9時には会場に入り、自己紹介とこのNGO会議の位置付け、CBDアライアンスやECOの紹介、初日のステイトメントについて共有しました。
全体会議の午前のセッションでは、オープニング、地球規模分類学イニシアチブ(略してGTI)の素案に対するコメントを受け付け、午後はその続きと愛知ターゲットに対する意見を受け付けました。
今回のSBSTTA-15の議長は、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の女性の方で、初めてSBSTTAで女性の議長が選出され、大きな歓声が出ておりました。オープニングでは、UNEPのディレクターのカルロス氏やドイツの環境大臣、ジョグラフ事務局長がステイトメントやビデオレターを紹介しました。
この3氏の発表で共通していることは、愛知ターゲットの重要性の強調です。ジョグラフ事務局長は、”愛知ターゲットは、生物多様性条約の戦略計画ではなく、20にわたる生物多様性に関する戦略計画です”と話し、生物多様性の損失に歯止めを掛けるために全世界で動かなければならないことを強調されていました。
また、”現段階で8各国が愛知ターゲットに基づいて生物多様性国家戦略の改定を行なった。COP11ではもっと多くの国が国家戦略の改定を報告してほしい。また、既に、戦略計画を合意してから、1年が経っています。計画や行動などを先送りにすることは許されない”、と各締約国に行動を促しました。
GTIに関しては多くの国が、キャパシティービルディング(能力開発)が必要なことを提案ました。途上国を中心に、そのための経済的な支援が必要、という発言も多く聞かれました。