2011年5・6月号(No.521)
特集:自然を守る人の時間の使い方
今月の表紙
エゾノリュウキンカとエゾシマリス
エゾノリュウキンカ(俗称ヤチブキ)は、北海道の春を代表する花のひとつだ。黄色い絨毯を敷いたように見える群生地も多い。
近くの林に巣がある冬眠明けのエゾシマリスもよく餌探しに現れ、花の間を動き回る姿が見られる。エゾシマリスの主食は草木の種子などの植物質だが、昆虫やカタツムリなども食べ、花にやって来たチョウを狙う時もある。
メスは間もなく出産・子育てで忙しい毎日が始まる。
CONTENTS
★特集:自然を守る人の時間の使い方
自然を守りたいと思っていても、自然保護活動や自然観察・調査をするにはたくさんの時間が必要そうで、毎日が忙しくて実際の行動に移せない・・・・・・、という人は多いのではないでしょうか。
でも、実はちょっとした時間でできる活動もあれば、工夫すればつくれる活動時間もあるんです。今回は、忙しくても自然保護活動をするためのコツをご紹介します。
・わたしの時間活用法
短期集中! 夏の通勤路で調査/通勤時間と朝礼時間で仲間も集める/土曜日の朝に定点観察/仕事も家事も育児もしながら活動/効率いい運営のために準備を万全にする
・24時間を思いっきり活かすコツ
・みんなの時間をまとめて大きな活動にする
・密度の濃い時間の使い方
時間がないと思っている自然観察指導員さんへ。/周りの人は忙しそうで活動に誘えないと困っている方へ。/自然保護活動はハードルが高いと思っている方へ。
・まとめ/誰かとつながると時間は濃くなる
★NACS-J 活動クローズアップ
・風力発電の環境アセスの対象規模を検討委員会に提案しています。
・地域の保全活動を支援する【生物多様性保全活動促進法】を活用しよう。
・沖縄/辺野古・やんばるの森・泡瀬干潟を守るため、シンポジウムと視察を行いました。
・沖縄/西表島の森林生態系保護地域が拡大されました。
モニタリングサイト1000里地調査 現地見学会&調査発表会を行いました。/プロ・ナトゥーラ・ファンド第22期助成募集/自然観察指導員講習会案内/自然しらべ「チョウの分布 今・昔」参加者募集/宮崎県綾町で「国際照葉樹林サミット」開催
★NEWSハイライト
・沖縄本当のサンゴ 8割が被度10%以下
・床は毎日ピカピカ! 糸を使って巣を掃除するハダニ
・外来魚密放流、シカの食害、貧酸素化 京都の深泥地に難題山積
・古いスギ林は若い林よりミミズが多くて種類も豊富
★今日からはじめる自然観察
常緑樹はいつ葉が入れ替わる?
(岩瀬 徹/NPO法人自然観察大学代表)
初夏、クスノキの大木があると、頭上のキラキラときらめく新葉ばかりに目を奪われがちですが、足元にはたくさんの葉が落ちています。冬の間も葉が茂っていた樹木が、こっそりと葉を入れ替えているのです。
★自然を守るあの手この手
女子のチカラで林業を盛り上げたい!
(岩井有加/「林業女子会@京都」代表)
★【拡大版】この問題、私はこう見る
生物多様性に悪影響を及ぼす事業への、
公的資金の流れを断つには
どこに訴えたら良いのでしょう。
(質問者: 稗田一俊/写真家・流域の自然を考えるネットワーク)
★生物多様性はビジネスの礎
「『自分たちにできること』を基本姿勢に
社員ひとりひとりに森の大切さを
肌で感じてもらっています」
(アサヒビール/社会環境推進部担当部長・理事 森田正樹、社会環境推進部主任 ワン チアリン)
★読者の広場
掲示板/お便り/次号予告・新入会員/Nature Navi
★BOOK&PRESENT