2010年11・12月号(No.518)
特集:生物多様性条約COP10シリーズ
生物多様性とともにある暮らし
今月の表紙 オンブバッタ
草地があればどこにでもいるオンブバッタ。その顔は何ともひょうきんで思わずカメラを向けたくなる。オンブバッタの体色は、同じ緑色でもまだら模様があるもの、全身茶色や褐色などと変異の幅が広い。色の変異は環境とは無関係のようだ。オンブバッタが好んで食べる植物はいろいろだが、フキの葉に群れて穴ボコだらけにしていたことがある。しかし、オンブバッタの顔を見ていると憎めないのである。
CONTENTS
★特集: 保存版 生物多様性条約COP10シリーズ
生物多様性とともにある暮らし
COP10の開催を機に、各地で生物多様性保全の機運が高まりつつあります。NACS-JがCOP10に向け取り組んできた「生物多様性の道プロジェクト」から、地域の生物多様性をどのようにとらえ、守っていくか、その道のりを考えます。
・生物多様性の実感を地域の暮らしに引き戻す
1.< 生物多様性、生態系サービスモニタリング>
市民が五感でとらえた生物多様性
(けものは身近な生きものに!? / 山菜は今のほうが人気? /水も身近な自然から得ていた /腹痛薬、熱さまし、血止めは”裏山薬局”へ / 身近な自然はまるでホームセンター ・・・・・・)
2.<もり・かわ・うみ・いきものバンザイ!ツアー>
上流から海まで、流域のつながりを丸ごと感じる!(熊本 川辺川)
サクラマスを育む、ダムのない川を体感する!(北海道 サンル川)
・生物多様性条約には何が不足しているのか ~原 剛理事に聞く
3.<生物多様性 自然の守り手リスト>活動の幅を広げてきた市民活動
4.<市民調査全国大会>調査活動の課題解決に120人のアイデアが集まった
5.<生物多様性実感研修会>
6.<企業CSR活動とのマッチング> 市民が必要なものと企業の狙いがマッチし、保全活動の幅が広がる
★NACS-J活動クローズアップ
・「COP10議長国として自然破壊行為はやめるべき」辺野古緊急合同調査
・COP10「新戦略計画」への14+8の意見・提言
・市民活動の重要性を環境大臣とCBD事務局長に伝える
・SISPAをリニューアル
・赤谷基本構想パンフで地域との意見交換を進める
自然保護セミナー&自然観察指導員向け研修会案内/2010年度P.N.ファンド助成先決定/第10回沼田眞賞受賞者決定
★NEWSハイライト
・荒れた森の打開策になるか。皮むき間伐
・太平洋のクロマグロ、親魚減少傾向・多い未成魚の漁獲
・屋久島の観光スポットにもあるコケが新属新種だった
・神戸市水族館の試み。572匹の外来ガメが集まったが・・・・・・
★市民団体からのメッセージ
「屋久島への提言」
~危機遺産にさせないために~
山川陽一/(社)日本山岳会 理事
自然保護委員会世界自然遺産プロジェクトリーダー
★生物多様性はビジネスの礎 新連載!
環境のこと考えて経営するかどうか、
いつまでもほかの経営課題と並べて
悩んでいる場合ではないのです。
(パタゴニア日本支社/支社長・辻井隆行)
★今日からはじめる自然観察
土の中の生物だっておもしろい!
(足立高行/NACS-J理事)
土の中には、モグラ、ダンゴムシ、ミミズ、ムカデ、トビムシ、クモ・・・・・・など、たくさんの生きものが暮らしています。今回は晩秋に観察しやすいダニ類を中心に、土壌動物の観察のしかたをお伝えします。
★くらしと自然のつながり再発見!
⑧徳島県 吉野川河口干潟
干潟は川と海が出合うところ
生きものもようけおるで
取材・文/市川ゆかり
イラスト/さげさかのりこ
★シリーズ新・生命の輪・28
樹洞は小動物が暮らす小さな生態系
フクロウの巣に暮らす蛾の仲間たち
(上田 恵介/立教大学理学部動物生態学研究室教授)
鳥の巣の中にちゃっかりと暮らす虫たちがいます。最近の研究では、フクロウ類の巣の中に蛾の仲間が暮らしていることが分かりました。今回はだんだん明らかになってきたフクロウと蛾の関係についてのお話です。
★BOOK&PRESENT
★読者の広場
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