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MOP5の主な議題

2010.10.14
活動報告

COP10の準備も本格化しつつあり、あまりカルタヘナ議定書会合をフォローできていません。今日は、NGOがMOP5各議題で大事なものと見なしている主要論点をまとめようと思います。

WG①の議題15 Monitoring and reporting (Article 33).

主に国別報告書の形式が話題となっています。新しい報告フォーマット(かなり細かく詳細を報告できるようになっている)の採用については積極的な国が多いのですが、報告書を作成するにあたっての職員研修や作成費用の支援が、地球環境ファシリティーから得られるのか、作成日程などに無理がないかという懸念が出されていました。NGOからは、国別報告書作成プロセスの「早い段階から」の市民参加が必要という提案をしています。

 

WG2の議題10 Handling, transport, packaging and identification (Article 18).

遺伝子組替え生物(LMOsと略します)の移送にあたって締約国が果たす義務を規定するものです。LMOsの移送にあたりコンテナに添付するのは一定基準の独立形式(Stand alone)の表示を添付すべきか、既存の表示に「遺伝子組み換え生物がコンテナに含まれています」みたいな表記を追加するという案で別れているようです。港湾での検査員とっては、独立形式の表示が望ましそうですが(視認性の高さや情報量)、独立形式表示を採用を実現するためのコスト(研修費用)などが課題です。

 

WG2の議題13 Risk assessment and risk management (Articles 15 and 16).

LMOsのリクスアセスメントやリクス管理は先進国はともかく、発展途上国には非常に難しい課題です。これまで特別専門家会合(AHTEGエーテックと表記)で基準作りを進めてきましたが、その継続とAHTEGで何を検討させるかという付託事項(ToR)を検討するのが焦点です。NGOとしては特別専門家会合の継続を、そして、成果である基準を途上国が活用できるような能力開発とセットで政策を進めてほしいと考えています。

 

WG2の議題 14. Public awareness and participation (Article 23)

LMOのCEPA(コミュニケーション、教育、普及啓発)で、こちらも大事な話です。今日は一日MOPのCEPA Fairが行われてました。ここでも、NGOとしてはより具体的な作業計画が必要であることと、早い段階での市民参加を求めているところです。 

 

COP10ガイダンスの様子 COP10ガイダンスの様子
 
 

(道家哲平/保全研究部)

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