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COP10 19日夜の日本政府との意見交換会と20日の第1作業部会

2010.10.20
活動報告

・昨夜19日夜20時から、日本政府と各国NGOの意見交換会がありました。議決権を持つ政府団に直接意見を伝える貴重な場です。各国NGOが参加するため、この意見交換会も英語で行われます。政府側は環境省、農水省、外務省から出席がありました。
注目の海域の保護区の面積についてNGO側から質問があり、環境省からは「野心的な数値目標を提案したい」という発言がありました。NGO側も「ぜひ日本からは積極的に野心的な提案をして欲しい」と要請しました。
日本の政府団の出席者には会議場内で会うごとに、よくNGOとコンタクトを持つよう働きかけ続けています。

・今朝20日の第1作業部会は「持続可能な利用」から始まりました。各国から日本政府が提案のSATOYAMAイニシアチブについて賛同・支持が表明されていましたが、途上国などからはよく理解を深める必要があるなどのコメントもあり、議長の提案で少数複数国による集中審議が午後13時から行われました。

・IUCNのジェーン・スマートさんのコメントを紹介します。
この先の道が厳しいことは覚悟して、簡単な道を選ぶ選択肢はないのだ。その決断は政治的にもされなければならない。最後に「NO”PLAN B”NO”PLANET B”」(選択肢はもうない、代替できる惑星もない)

(大野正人/保護プロジェクト部)

 

引き続き、第1作業部会では、気候変動がテーマになりました。

気候変動の分野でも海洋と沿岸の分野でも気候変動に対する脅威、特にサンゴの白化現象への対策を早急に講じてほしいという声が途上国からあがりました。

UNEP の報告によると2050年までにはサンゴ礁の80%がなくなると、2100年には全部なくなるという予測があるそうです。気候変動ももちろん大きな要因であるがやはり人為的影響がまず第一に問題であろう、例えば下水や農薬の流入、真水の海水への流入などをやはり減らす必要があります。

 

作業部会で取り扱われている、決議案の文章は、日本人が普通に読み進めて何の違和感もないところでも、他国の方々からは、たくさんの意見が出ています。途上国の中からは悲痛な声もあがっており、自分がこれで良いから他者もこれで良いだろうという考えは改めて、他者の立場に立てるようにならないと、溝がどんどん深まるように感じました。

(安部真理子/保護プロジェクト部

 

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