毎年定例の泡瀬干潟の海草藻場モニタリング調査を実施しました
今年で8年目の調査です。
泡瀬干潟の保全とよりよい利用のために、未知の部分が多い海草藻場の生育状況を知ろうと始めた調査でした。しかし、埋立事業が進み、工事が海草藻場に与える影響を捉えることになってしまいました。
沖合いの埋め立て(第Ⅰ区域)で護岸建設が進んだ2007年以降、周辺の海草藻場は急激に減少、劣化しました。
←陸から沖に向かってメジャーを引き、ラインに沿って海草の生育状況を記録。 後方は、建設された埋立地の護岸。
調査初日は台風襲来で、干潟で台風を体感してきました。
風雨でメジャーもまともに引けない
8月9-12日の調査では、これまで干潟の至るところで見られたリュウキュウスガモがほとんど見られなくなっていました。海水の濁りも増していました。
同じ場所の海草藻場の写真 2005年(左)と2010年(右)
この調査結果をまとめ、埋立事業が環境アセスの予測に反して、いかに広範囲の干潟と海草藻場の自然を破壊するかを事業者に訴えます。
コブヒトデ(左)とナマコ(右)。 海草藻場には多くの生物がくらしている。
(開発法子/NACS-J事務局長)