2010年7・8月号(No.516)
特集:遊んで学んで守る川
今月の表紙 ニホンカワトンボ
撮影・解説 田中 博
春から夏にかけて、清流で見られるニホンカワトンボ。羽根が無色のタイプと橙色のタイプがいる。オスは清流域の石などに止まって縄張りを張り、尻尾をピンと伸ばしたその姿はまるで「水辺の番人」といった様相だ。その姿を印象的にとらえるために、水に入って、水面すれすれのポジションから撮影した。手前の太陽の反射による輝きの写り方が、流れる川では1枚1枚異なる。写真はたくさん撮影した中の1枚。
CONTENTS
★特集:
遊んで学んで守る川
あなたは、川で遊んだことがありますか?
今、近くの川では遊ぶことができますか?
かつて、日本中の川は子どもたちの遊び場でした。川は生活を支える水を運び、生きものにあふれ、自然の輝きと恵み、そして自然とのつきあい方を教えてくれる場所。
そんな川が身近にある生活、取り戻したくはありませんか?
・どんな川だって入り続ければきっと応えてくれる (飯塚栄子さん/引地川かわくだり実行委員会代表)
・都会の河川敷だって子どもたちの探検の場にできる(佐藤正兵さん/中土手に自然を戻す市民の会会長)
・「氾濫原」の再生で生きものも人もつながる(島谷幸宏さん/九州大学大学院教授)
・洪水の代わりに石を磨いてチスジノリの川を守る(三橋弘宗さん/兵庫県立大学自然・環境科学研究所)
・球磨川はみんなの生活の一部だった あの瀬を取り返し、もう一度おかず獲りも遊びも。(保屋野初子さん/環境ジャーナリスト)
★NACS-J活動クローズアップ
・米軍普天間基地の移設先 サンゴ礁はこれ以上破壊すべきではない
・大雪山系から日高山脈にかけて巨大な保護地域がいよいよ誕生します
・NGO・NPOから保全プログラムを提案できる小笠原の森プロジェクトが動き始めました
・折り紙を使ってCOP10にメッセージを届けよう!
NACS-J新役員紹介/寄付企画/自然観察指導員講習会案内
★ NEWSハイライト
・紀伊山地の保護地域でシカ増加・カモシカ減少
・風力・地熱発電施設のために国立公園の規制緩和の議論が進行中
・サツキマス・スズキが岐阜県レッドデータブックに
・専門家アンケートによる脅威の外来生物ランキング
★ 今日からはじめる自然観察
光る泥だんごをつくって土を知ろう!
(大木淳一/千葉県立中央博物館学芸員)
子どものころ、夢中になって泥だんごをつくった経験はありませんか? 今回はその土の誕生にまで思いを馳せて、ピカピカの泥だんごをつくる方法をご紹介します。
★ くらしと自然のつながり再発見!
⑥長野県 諏訪大社下社御柱祭
七年に一度、山の神様と氏子が
ひとつになるだで
取材・文/保屋野初子
イラスト/さげさかのりこ
★ シリーズ新・生命の輪・26 立川賢一
埋め立て、ダム、護岸工事が絶滅を招く!?
天然ウナギはなぜ激減したのか
(立川賢一/流域総合研究会主宰)
今、私たちの食べているウナギの蒲焼きはほとんどが養殖ものですが、もとをたどればその稚魚は天然ウナギ。しかし、天然ウナギの生態はほとんど分かっておらず、生息数は激減し続けています。
絶滅のおそれすらある天然ウナギを保全するために、私たちにできることは・・・・・・。
★2010活動レポート
NACS-J2009年度の主な成果/収支決算レポート/2009年度寄付サポーター
★ 読者の広場
掲示板/お便り/次号予告・ 新入会員/Nature Navi
★ BOOK&PRESENT
★ 生物多様性の道プロジェクト
「もり・か わ・うみ・いきものバンザイ!ツアー」第二弾・参加者募集!
日本自然保護協会オンラインSHOP「しぜんもん」よりお買い求めいただけます。価格900円(送料別)