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奄美群島に「森林生態系保護地域」を 設定する取り組みを開始しました。

2009.03.01
活動報告

<2009年3/4月号より転載>


多様な自然を国有林で守る

鹿児島県・奄美群島には、アマミノクロウサギをはじめとする固有種の多さや、亜熱帯の気候・気象、九州と沖縄の間にあるという地勢的な特徴から、生態系、種、遺伝子のいずれの多様性も高く、守るべき自然性は全島に広がっています。
この自然を守るため、2008年10月から、奄美群島の国有林を管理する九州森林管理局が、「森林生態系保護地域」を設定する取り組みを始めました。森林生態系保護地域は、国有林の保護制度です。どこをどのように保護地域にしていくかを決める設定委員会に、委員として参加しています。
この地域に対しては、自然遺産の指定を視野に入れ、環境省や鹿児島県が国立公園指定の努力もしていますが、民有地・企業有地が多く、しかもその占める面積も大きいために難航しています。また、奄美大島では特に、離島振興の予算などを使った土地開発や山林伐採が、常にあちこちで進んでいます。このような状況の中で、奄美群島の自然保護という高い水準の公益は、率先して国有林が引き受ける必要があり、島全体の保護地域の中核は、まずはこの森林生態系保護地域で確保していくべきものと思います。
ただし、奄美群島のうち国有林があるのは奄美大島と徳之島の2つだけで、さらに奄美大島の国有林は点在しているという弱点があり、シイ・カシの自然林の保護は、残念ながら国有林だけでは足りません。

絶滅危惧種がモザイク状に生息

第1回の委員会は現地視察だけで、森林生態系保護地域の設定の中身に関しての議論は、08年10月30日の第2回会議からでした。奄美群島は、人の暮らす地域の中にも周辺にも、絶滅危惧種の生息環境がモザイク状にあるという環境です。国有林にまとまりのある徳之島は、この地域設定が、島としての生物多様性保全に果たせる役割は大きいのですが、国有林が点在している奄美大島では、限られた国有林でどこまで自然保護の役割を果たせるかが議論の中心でした。

徳之島

奄美大島

09年の一年をかけて答えを出して行く予定です。地域の会員の方々には、自然のありように関するあらゆる資料のご提供を、ぜひお願い致します。

(横山隆一・常勤理事)

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