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治山ダムの撤去に向け、 流域の自然のモニタリングを行っています。

2008.11.01
活動報告

2008年11/12月号より転載


川の上下流の連続性を遮断する治山ダムの撤去を計画している、群馬県の赤谷の森・茂倉沢流域(本流約3㎞)には、1950~60年代にかけてつくられた治山ダムが、本・支流合わせて17基あります。

2008年度は、下流から2番目の治山ダムの中央部撤去の準備作業に取り掛かる計画を立てると同時に、流域に生息するクマタカペアの繁殖活動の有無を、プロジェクトの調査チームが詳細に把握し、計画した作業が実施可能かどうか協議を行ってきました。施工時に希少種の生息に悪影響を及ぼさないことが事業の大前提です。協議の結果、今年度は重機を用いた作業を行わないこととし、クマタカの繁殖状況および生息環境利用の詳細なデータを集積し、今後の施工の基礎情報とすることとしました。

併せて、土砂の移動状況や渓流生態系のモニタリング手法研究にも取り組んでいます。今後、渓流に関係の深い生物としてカワネズミや水生昆虫、渓畔林の調査を行い、渓流における生物多様性復元の指標となるものは何かを見つけ出します。そして、全国の渓流環境を考えるための科学的な材料をAKAYAから発信していきます。

(保護プロジェクト部・茅野恒秀)

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