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CBD/COP9レポート10  キャプテン・フックがやってきた!

2008.05.26
活動報告

5月21日。
気候変動枠組条約の会議では、NGOが「化石賞」という賞を作って、政府へのプレッシャーをかけるPRイベントが有名です。簡潔に言えば、温暖化防止のための様々な交渉過程で、最も後ろ向きの政府を名指しして批判するというものです。2007年の12月にインドネシアのバリで行われた第13回気候変動枠組条約会議では、日本が化石賞1位から3位までを独占したと報道されたのは記憶に新しいところです。

生物多様性条約のある分野で、同様の活動が行われています。それが、「バイオパイラシー」という領域です。バイオパイラシーとは、生物資源に対する略奪行為といったような言葉で(パイレーツ=海賊)、生物多様性条約は、遺伝資源は「(共有財産ではなく)原産国に主権がある」ことを明記しています。

例えば、ある製薬会社が、生物種の多様な発展途上国からサンプルを持ち出して、その遺伝子情報や科学成分から医薬品を開発し利益を独占するというのは、生物多様性条約の趣旨に反するものとされています。これが、条約の3つの目的のうちの一つ「遺伝資源から得られる利益の衡平公正な配分」というものに深く関わってくるのです。

写真は、海賊に扮したNGOが、マリティムホテルロビーで生物資源の略奪行為をしている多国籍企業を批判しているところで、これが、COPの恒例のイベントとなりつつあるようです。もちろん大変深刻な問題ですが、「(噂の)キャプレンフックにあえた!」と感激して写真を撮る方も多くいました。

196CBD10.jpg

キャプテンフックの仮装をするNGO

(保全研究部 道家)

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