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IUCNアジア地域自然保護フォーラム日記 2

2007.09.12
活動報告

ネパール到着後、休む間もなく開会式が始まりました。

開会式の主賓はなんとネパールの首相であるギリジャ・プラサッド・コイラール氏。ホスト国であるネパールは、数年前まで武力闘争が頻発しており、政治的には不安定な状況でした。世界中から300〜400人も集めて行われる国際会議というのは久しぶりということもあり、並々ならぬ熱の入れようが感じられます。

さて、開会式では、首相の挨拶のほか、デフ・プラサッド・グラン森林土壌保全大臣(日本の環境大臣に相当)やジュリア・マートン・ルフェーブルIUCN事務総長などがかわるがわる壇上にたち、今回の会議の重要性やアジア地域の重要な課題を簡潔に紹介されました。

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以下、少々長いですが全体を要約してみます。

 生物多様性保全に関していうと、世界に置けるアジアの位置づけというのは、ご存知の通りきわめて「象徴的な」地域となっています。
 東南アジアに代表される熱帯雨林地域の種の多様性というのは固有種も多く重要なものですが、また同時に危機的状況でもあり、そういったいわゆる「ホットスポット」を多く抱えているのがアジアの特徴の一つです。
 そして、中国やインドに代表されるように急速な経済成長を遂げていることもアジア地域の特徴です。20世紀型の経済成長は莫大な自然資源やエネルギーを浪費することで成り立っており、別の開発モデルを作れるのかどうか世界中から注目されています。
 また、貧困と自然保護という(この詳細については追々紹介できると良いのですが)課題も抱えている地域です。このような「生物多様性」「21世紀型開発モデル」「貧困や人権」といった現代の自然保護のテーマが凝縮された地域がアジアなのです。
 「気候変動」の問題は上記の問題と切り離せぬ重大事として取り上げられました。

 
 ネパールイングリッシュの発音を聞くのにとても苦労しましたが、開会式の最後は地元市民やナショナルアカデミーの生徒による演劇も披露され、明日からの会議の期待高まる中、今日の開会式は終了しました。

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(保全研究部 道家)

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