Mom’s Lupe(マムズ・ルーペ) 第2回レポート
Real Nature Seminar 「Mom’s Lupe」 vol.2 2006年12月1日(金) & 2日(土)
第2回は、東京お台場で開催しました。第1回の世田谷が「近所の川」ならば、今回は「近所の海」に当たります。
1日目、最初のプログラムは室内レクチャーで、第1回と同様の内容にプラスして、参加者が選んだ生き物について解説しました。が、生き物の生態の解説では
なく、名前の由来や子どもがもっとも関心を持ちやすいポイント、話題等をご紹介することで、親子で気軽に自然に触れることができる「切り口」をご紹介しま
した。
次の自然観察会では、ゆっくりお台場海浜公園を歩いてみました。
オナガガモ、ミズクラゲ、ムラサキイガイなどの、東京湾らしい生き物を観察したあと、タヌキの足跡には参加者の方々がたいへん驚いていらっしゃいました。
印象的だったのは、アブラゼミの抜け殻を拾った方が、手に持って他の方にお見せしたときのこと、「え、あなた虫が触れるの?」「セミのからなら大丈夫」「私はだめ」といったやりとりがありました。
「たくさん出た話題の中から、明日は3つだけ選んで、お子さんにお話ししてあげてください」とお伝えしました。どんな展開になるか、とても楽しみです。
冷えた体を温めに、次はランチ・トークです。
今回のゲストは耿忠(こう・ちゅう)さん。女優でもあり、映画のプロデューサーでもあり。日本と中国の自然感の違い、暮らしの中での自然との触れ合いの様
子などをお話しいただきました。「中国の都市部では、両親と祖父母が寄ってたかって子育てに参加し、またお手伝いさんを雇うことも容易なので、日本の専業
主婦のお母さんの方が、1人で子育てしているから圧倒的にたいへん」であること、中国では土日や夏休みも毎日勉強があるので、日本の子どもの方が、身近な
自然や遠くの自然に触れる機会に恵まれている」というコメントがありました。
「皆さんも昔は生き物、好きでしたよね」の一言に、全員が「そうそう!」と力強くうなずいていたのが印象的でした。いったいいつ、「好き」から「嫌い」に
なるのでしょう。調べてみたいものです。
そして2日目。お台場海浜公園から第三台場まで、第1回同様の「自然の鉄人ビンゴ」などを元に、親子で親密な会話をしながらゆっくり歩きました。
靴が濡れるといけませんからとお話ししたら、「着替えも全部持ってきました」と頼もしいお母さん。一方、「カタツムリの中を出すとナメクジになるんです
か」「いえ、引っ張り出すと死んでしまいます」ひどく驚かれていました。ちょっと知っている人の常識は、それだけでとてもインパクトがあるようです。
木立の奥に、ユリカモメが1羽死んでいました。ふだんならどうでしょう。子どもが近づくと、「汚いからやめなさい!」と叱っていらしたのでは。でも今回は
自然観察の一環だからでしょうか、子どもさんたちがとても興味を持っているとき、お母さんもそれに引き摺られてゆっくり観察していました。自然と触れ合う
うちに、親子の気持ちは一体化するようです。多くのお子さんが、「鳥さんかわいそう」。
ドングリ探し、カ
ニ、鳥の羽。子どもたちは発見の名人です。そんな子どもさんの発見のたびに、子どもの目線に合わせて、しゃがんだ方がたくさんいらっしゃいました。今回は
参加者の方全員にポケットルーペをプレゼントしたのですが、お子さんが首からルーペの赤い紐をかけている方がほとんど。そしてルーペがあると、そこをのぞ
きこまなければならないので、必然的に子どもの目線に合わせることになります。
「参加者アンケート」では、こんな感想をいただきました。
- 「特別な木や動物や虫ではなく、ふだん何気なく目に入っているが気にとめていないものに関して、いろいろ勉強することができ、たいへん充実した時間をすごすことができました」
- 「動物の豆知識を教えてもらったりできて、トリビアが増えて良かった」
- 「知れば知るほどもっと知りたくなり、有意義な時間を過ごさせていただきました」
- 「自分では素通りしてしまう公園も、自然の宝庫だといことがわかり、ためになった」
- 「1日目に親だけ、というのが、純粋に自分の興味で動けるので良かった」
- 「明日から、子どもと一緒に公園に行って、自然と親しみたいと思います。今までのただのお散歩から、ステップアップできそうです」
狙い通りの感想がいただけたと思います。この中身をさらに深め、今年度第3回にのぞみます。次回は年明け1月です。
(NACS-J 森本言也)