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欧州日記2〜基礎知識編 IUCNと生物多様性条約〜 

2006.11.24
活動報告

実は私も初めてIUCN本部を訪れることになるのですが、ここでIUCN本部職員といくつもの会合を持つ予定です。さて、今回はジェフ・マクニーリIUCN主席研究員とマーサ・ロハス国際協定担当部長(生物多様性条約)にお話を伺いましたので、その一部をご紹介します。

■IUCNと生物多様性条約の関わりについて
ジェフさん「生物多様性条約や国家戦略とIUCNの関わりは非常に深いものがあります。1982年にバリで開催された第3回世界公園会議で『種の保存や保護地域、持続可能な利用などさまざまなテーマを包括的に議論する条約』の成立に向けてIUCNの活動を強化することが決まり、1987年に条約の素案をUNEPに提案、1992年の地球サミットで採択されます。
それ以降も、条約の締約国会議、科学会議、ワーキンググループなどほぼすべての事柄にIUCNは関わっています。国家戦略についても同様で、IUCNは75カ国で国家戦略策定にアドバイザーとして関わってきました。
生物多様性条約はIUCN多くの仕事の中核といえる条約のひとつなのです。」

■生物多様性、それは人間すべてのあらゆることに関係する!
(Biodiversity All our Business!)
マーサさん「生物多様性を考える上で重要なのは、環境だけで考えるのではなく、貿易や経済、教育、科学技術というすべての分野に、生物多様性の視点を組み込むということが大事です。EUでは、環境への直接支払い制度など農業の分野で進んでいます。現在は企業などの民間セクターの分野で、生物多様性という視点を企業活動の中に取り入れることが進んでいます。」

ほかにももっと多くの話をしたのですが、長くなりましたので、今回はこの辺で終わりたいと思います。
05iucn02.jpg
本部の建物の写真のIUCNのロゴがUICNとなっているのはこちらが、フランス語圏だからです。
(保護研究部・道家) 

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