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『AKAYA型プロジェクト』を 全国で企画するために。

2005.11.01
活動報告

会報『自然保護』No.488(2005年11/12月号)より転載


NACS-Jが群馬県みなかみ町で地域社会、林野庁と進めているAKAYA型地域環境管理は、全国への波及を意図したモデル事業です。野生生物のくらしを丹念に読みとり、自然本来の動態から最適な答えを見つけ出す――これがAKAYA型地域環境管理の基本コンセプト。生物多様性復元にあたっては、自然の回復力とプロセスを尊重し、それを後押ししていくことを念頭においています。

プログラムを進めながら、お互いの課題やプロジェクトの共通の課題を発見し合えることも、複数の団体による協働の効果です。人工林を自然林に修復していく森林管理や、森を通る道の活用を検討する際には、AKAYAの森に関係する制度を理解し合うことから始めます。その上で、(1)最適な方法は何か、(2)どんな制約があるのか、(3)今できる最善の策は何か、(4)最適な方法を可能にするにはどんな工夫や改革が必要か、(5)それに向けてだれが努力すればよいか、などを考え合い、実行に移します。

この輪に、土地の所有・管理者が参画するしくみがつくられることが、実効性のある環境管理を実現する上で欠かせません。AKAYAプロジェクトをともに主導する林野庁は、全国に10の「森林環境保全ふれあいセンター」を設置し、このようなコンセプトに基づいた環境管理の企画を、市民団体が持ち込めるよう、体制を整えています。

各地での企画の今後の展開が、森に関する自然保護活動の、新たな一歩をつくり出すカギだと思います。

(茅野恒秀/総合プロジェクト・AKAYA担当)

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