AKAYAプロジェクトの作業小屋ができました!
会報『自然保護』No.481(2004年9/10月号)より転載
小屋は、昭和30年代に国有林の苗畑の作業小屋として建てられたもので、その後長く使用されずに、廃棄処分が予定されていたものです。
AKAYAプロジェクトでは、お金をかけて施設をつくるよりも、今ある設備があれば、それを最大限活用するという考え方に立っています。そこで、サポーターグループ・関係者の知恵と技術を結集して、レトロでここちよい活動拠点をつくっていく計画を立てました。
広場と小屋は、プロジェクト・エリアのちょうど入り口にあり、エリアの主稜線である仙ノ倉山などが見渡せ、展望のよいところにあります。周辺は里やま環境で、コナラ、ハチクマ、スミナガシ、アズマヒキガエルなど、里地に特有のさまざまな生物がすんでいました。奥へ行けば行くほど、里やまから奥山、原生的な環境へと移り変わる、AKAYAプロジェクト・エリアの特徴を体現している場所といえそうです。
小屋は複数あり、プロジェクト関係者の集合場所としてだけでなく、動植物の調査研究の活動拠点、環境教育の研修施設に使えます。また小屋の周囲では炭焼きなどの技術を学ぶ場にすることもでき、いろいろな活用法が構想されています。サポーターグループや関係者のアイデアが、この施設の活用スタイルにそのまま反映されていくのです。
この広場と小屋に集う人々が、プロジェクト・エリアで見てきたこと、わかったこと、感じたことを語り合い、エリアから得られる自然の恵みを分かち合い、日本の森の将来に思いを馳せる―――そんな拠点にしたいと考えています。