市民参加の海岸植物群落調査をはじめます。
会報『自然保護』No.475(2003年9/10月号)より転載
▲千葉県立中央博物館・由良浩さん(右端)の指導のもと、砂丘の群落を調査する参加者
NACS-Jでは市民参加型の海岸植物群落調査を開始します。これから順次ボランティアの調査員を募集し、「全国の砂浜海岸」を対象に、海岸の植物群落と環境について調べ、実態を明らかにします。調査は、専門家でなくても海岸をじっくり観察すれば調べることができるよう、『海岸の植物群落をしらべよう —— 調査の手引き』を作成しました。現在その手引きを使い、千葉県立中央博物館の由良浩氏の指導と、博物館友の会の協力を得て、千葉県の海岸で試行的な調査を実施しています。
▲『海岸の植物群落をしらべよう』調査の手引きと記入シート
調査に先立ち、7月6日に千葉県白子町剃金海岸で現地研修会を行ないました。海岸を歩きながら一つひとつの調査項目について観察し、記録の仕方を具体的に検討しました。また見られる植物群落について、図鑑を参照しながら種名を確認し、生育環境や植物の特徴について学びました。
調査時期は地域によって差がありますが、おおむね植物の花が見られ生育が盛んな4~10月に行ないます。今年度は、これから冬の期間に説明会を各地で行ない、来春からの調査に備えます。調査説明会開催のご案内は、本誌およびホームページ等で随時お知らせします。関心のある方は、ぜひお近くの説明会にご参加ください。なお、本事業は日本財団助成を受け、実施しています。
(保護研究部 開発法子)