生物多様性国家戦略 第4回点検結果に関する意見
相変わらず各省庁の事業を羅列しただけである。生物多様性保全の現状の課題と目標が明らかにされていないため、達成されたことは何か、目標達成のための障害は何か、欠けている施策は何かなどの評価もなされていない。「点検結果」とは呼べない報告である。
干潟・浅海域生態系の保護、野生動植物の保護、里やま自然の保護、河川生態系の保護、湿地の保護など生物多様性保全上、緊急な対応が必要な課題が山積みしている。
早急に、国民、研究者、NGOの参加を得て、国家戦略を立て直すべきである。そして、客観的に施策や事業の進捗を監視、点検する独立した機関(委員会など)を設け、その結果生物多様性保全に反している行為については、権限をもって行為の変更等を指導・提言することができる仕組みを作る必要がある。
2000年8月22日
(財)日本自然保護協会