「長良川河口堰の意義を問う」
シンポジウム「長良川河口堰の影響を科学的に検証する」ほか
シンポジウム「長良川河口堰の影響を科学的に検証する」
1995年7月に長良川河口堰のゲートが閉じられてから、この7月で4年になります。
NACS-Jは、試験運用を始めた1994年から、長良川河口堰事業モニタリンググループを組織し、長良川河口堰が自然環境に与えた影響に関するモニタリング(追跡)調査を実施してきました。その結果、堰上流の湛水域における藻類発生・メタン発生などの水質悪化、堰上下流部における有機物を多く含んだ還元性の微細な底泥(いわゆるヘドロ)の堆積、ヤマトシジミの死滅、汽水域の分断によるサツキマス・アユ・カニ・ゴカイなどの魚類・底生生物の移動障害など、さまざまな自然環境への影響が明らかとなりました。
この結果は7月にNACS-Jから報告書「長良川河口堰が自然環境に与えた影響」として発行されます。そこで、この方酷暑の執筆者である研究者から、長良川河口堰がどのような影響を与えたのかを直接聞き、建設省を交えた討論を通じて、長良川河口堰の影響を科学的に検証するため、シンポジウムを開催します。
■日時 7月17日(土)13:30~17:00
■場所 オリンピック記念青少年総合センター501会議室(東京都渋谷区、小田急線参宮橋駅下車徒歩5分)
■講演 「長良川河口堰が自然環境に与えた影響」(90分)
* 長良川河口堰が水質・底質に与えた影響 村上哲生
* 長良川河口堰が底質・底生生物などに与えた影響 山内克典
* 長良川河口堰が魚類の遡上・降河等に与えた影響 新村安雄
■討論 「長良川河口堰の自然環境への影響をどうとらえるか」(120分)
●司会 田中豊穂
●パネラー 西條八束、奥田節夫、山内克典、新村安雄、建設省、NACS-Jほか
■申し込み 事前申し込み不要、資料代として1000円(当日受付にて)
■問い合わせ NACS-J保護研究部
’99・救え長良川DAY
■日時 10月16日(土)18:00~17日(日)13:00
■場所 三重県長島町伊勢大橋上流河川敷(雨天決行)
■内容
10月16日 “巨大公共事業、われらが止めた”
千歳川放水路 日本野鳥の会・北海道指導漁連
士幌高原道路 北海道自然保護協会
藤前干潟 藤前干潟を守った会・辻淳夫
大規模林道朝日-小国線 全国林道ネットワーク
細川内ダム休止 村長・藤田恵
吉野川第十堰改築・ストップへあと一歩 姫野雅義
/講演 五十嵐敬喜(法政大教授)
/”救おう、救うぞ、われらが手で” 講演 C.W.ニコル、筑紫哲也
10月17日 「公共事業の世界の潮流に学べ」
スピーチ、デモ出発~河口堰へむけて など
■問い合わせ 長良川河口堰建設に反対する会・高木
「公共事業、世界の潮流・日本の逆行」
行政改革法案が国会を通過すると2001年に「国土交通省」ができる。「自然再生」を目指す世界の潮流に反し、日本の地方財政破綻を増加させるこの動きを受け、長良河口堰現地で、わが国の公共事業を考える。
■日時 10月16日(土)
■場所 三重県長島町中央公民館(河口堰現地)
■内容
ドイツ・・・新しい川の思想「再自然化」
オランダ・・・干拓地の再生
アメリカ・・・21世紀にグレンキャニオンダムのゲートが上げられる
ニュージーランド・・・世界で最も先進的な環境法
日本の現状・・・天野礼子
公共事業の変革が日本を救う・・・五十嵐敬喜(法政大教授)
■問い合わせ 長良川河口堰建設に反対する会・高木